バーナム効果(別名:フォアラー効果)とは?具体例をわかりやすく解説

目次
編集 セオリーズ編集部

本記事は、セオリーズ株式会社の編集部が、心理学・認知科学・行動科学に関する文献や公開情報を確認したうえで作成しています。内容は一般的な知識提供を目的としており、医学的診断・治療を代替するものではありません。

バーナム効果(別名:フォアラー効果)とは

バーナム効果は、誰にでも該当するような「曖昧で一般的な性格の特徴」にも関わらず「自身に強く当てはまる特徴」として思い込む認知バイアスです。(別名:フォアラー効果)

有名な例として、占い、心理テスト、手相などがありますね。「言われるとそんな気がする」と感じる例をいくつか紹介します。

バーナム効果の具体例
  • 「酷い…」と言われると、なにか酷いことをしてしまった気がする
  • 「あなたは情熱的で、他人に対して深い共感を持っています」と言われて納得する
  • 「あなたは新しい人々との出会いを楽しむ社交的な一面がある一方で、自分だけの時間を必要としますね」と言われて納得する

このように、言われるまでは自覚がなくても、言われてみると「確かにそうかも…」と感じてしまうのが、バーナム効果です。

補足:認知バイアスとは

認知バイアスとは、常識や固定観念、また周囲の意見や情報など、さまざまな要因によって、誤った認識や合理的でない判断を行ってしまう認知心理学の概念です。

認知バイアスの具体例

バーナム効果とは:
バーナム効果の由来は、興行師の名前から

バーナム効果の由来は「興行師(サーカスや芝居などを開催する人)」であった「フィニアス・テイラー・バーナム(Phineas Taylor Barnum)」の名前からきています。

バーナムは、2017年に世界中で大ヒットした映画「グレイテスト・ショーマン(THE GREATEST SHOWMAN)」の主人公にもなっていますね。

彼が述べたとされる「We’ve got something for everyone.(誰もが当てはまるものをみんな持っている)」という言葉が語源を由来としています。

また、バーナム効果を実証したのはバートラム・フォア(Bertram R. Forer)というアメリカの心理学者で、彼の名をとって「フォアラー効果」と呼ばれることもあります。

バーナム効果の実証実験

1948年、バートラム・フォアは学生を対象にバーナム効果を検証する実験を行いました。

あらかじめ学生たちに心理検査を行い「心理検査から導かれたあなたの性格」と称した13項目を提示しました。

そして、これらの項目が「自分の性格にどれだけ当てはまると感じるか」を「1〜5」の5段階で回答させたところ、結果は4.26と高い数値を示しました。

しかし実は「心理検査から導かれたあなたの性格」の10項目は、各人の心理検査とはまったく関係のない内容で「すべての学生で同じ内容」を提示していたのです。

この結果から、自分に当てはまると言われると、自分のことのように信じ込んでしまう傾向があることが実証されました。

バーナム効果が起こる仕組み・要因

バーナム効果は、特別な人だけが陥る現象ではなく、誰にでも起こり得る心理の積み重ねによって生まれます

曖昧な表現を自分に当てはめる働き、良い情報を優先して信じる感情の動き、権威や個別感に弱くなる判断のクセなどが段階的に重なり、「当たっている」という確信が作られます。

以下では、バーナム効果が成立する代表的な仕組みと要因を一つずつ整理します。

バーナム効果が強まる流れ
  • 曖昧な表現(バーナム・ステートメント)
    「両面提示」などで、誰にでも当てはまる隙間を作る
  • ポジティブな選別(ポリアナ効果)
    良い内容だから「信じたい」というバイアスがかかる
  • 信頼の演出(権威性と個別感)
    「専門家」「あなた専用」という枠組みで疑いを解く
  • 情報の固定(確証バイアス)
    当たっている部分だけを記憶し、「真実」だと思い込む
  • 受け手の状態
    「心のスキマ」がバーナム効果を増幅させる

バーナム効果が起こる仕組み#1
曖昧な表現(バーナム・ステートメント)

曖昧な表現は解釈の幅が広く、受け手側が自分の経験や感情に合わせて意味を補完できます。その結果、「思い当たる場面」を都合よく拾って自己関連づけが進み、根拠が弱くても「当たっている」と感じやすくなります。

さらに、「外向的だが内向的な一面もある」のように正反対の性質を同時に入れると、どちらかの記憶が必ず引っかかり、当たった感が強化されます。

曖昧な表現方法の具体例
  • 両面提示の罠
    「外向的だが内向的」のように両方を入れ、どちらかの経験を思い出させて「的中」に見せる
    トーク例:「普段は社交的ですが、本当は一人の時間も大切にする繊細な一面があります」
  • 曖昧語の多用
    「ときどき」「本当は」「人によって」を使って解釈の幅を広げ、自己関連づけを誘う
    トーク例:「あなたはときどき自信を失いますが、本当は人より能力が高いタイプです」
  • 共通願望に刺す
    「認められたい」「失敗したくない」などを使い、誰もが持つ欲求に当てはめやすくする
    トーク例:「努力が正当に評価されず、もっと認められたいと感じる時期にいます」
  • 個別感の演出
    「あなたの場合は特に」などで自分事に感じさせ、納得感を押し上げる
    トーク例:「多くの人に当てはまりますが、あなたの場合は特に強く表れています」

バーナム・ステートメントとは、誰にでも当てはまりそうな曖昧で一般的な表現のことです。受け手が自分の経験に当てはめやすく、「自分のことだ」と感じてしまうのが特徴です。

バーナム効果が起こる仕組み#2
ポジティブな選別(ポリアナ効果)

バーナム効果が強まる一因は、言葉にポジティブ要素が多いほど「受け入れたい気持ち」が先に立ち、疑いが弱まる点にあります

人は褒め言葉や希望が含まれる診断ほど、自分の良い面を裏づける材料として扱いやすく、曖昧さがあっても「当たっている」と解釈しがちです。

さらに「成長できる」「努力が報われる」といった肯定表現は、多くの人の願望に刺さり、自己関連づけを後押しします。

ポジティブ要素が多い具体例
  • 褒め言葉バイアス
    「あなたは芯が強くて、人から自然と好かれるタイプですね」
    気分が良くなり、内容を深く疑わず受け入れてしまう
  • 伸びしろ表現
    「本気を出せば、今よりずっと評価されるはずですよ」
    現状の不満や停滞を“自分の可能性”として納得しやすい
  • 救済フレーズ
    「今は運気の準備期間なので、焦らなくて大丈夫です」
    失敗や停滞も意味づけされ、前向きに受け止めてしまう
  • 万能な肯定
    「直感を信じて動けば、自然と良い方向に進みますよ」
    具体性がなくても安心感があり、正しい助言に感じやすい

ポリアナ効果とは、物事の良い面を優先して受け取り、都合の悪い情報を軽く見てしまう心理です。肯定的な結果ほど信じやすく、判断が楽観的に偏りやすくなります。

バーナム効果が起こる仕組み#3
信頼の演出(権威性と個別感)

バーナム効果は、内容が曖昧でも「専門家の診断」「データに基づく分析」といった権威づけが入ると、信頼が先に立ち、検証前に納得してしまうことで強まります

さらに、「あなたの場合は特に」「あなた専用の結果です」のような個別感の演出があると、自分だけに向けられた情報だと感じやすくなります。

結果として、当てはまりそうな経験を探して補完し、外れた点より当たった点を重視して「当たっている」と判断しやすくなります

信頼の演出の具体例
  • 権威づけ
    「この診断は心理学の専門家が監修し、統計データをもとに分析しています」
    内容を検証する前に、正しそうだと感じてしまう
  • 個別感の演出
    「多くの人とは違い、あなたの場合は特にこの傾向が強く出ています」
    自分だけの結果だと思い、深く納得しやすい
  • 専門用語の使用
    「あなたは感情処理を司る脳タイプで、この反応は自然なものです」
    意味が曖昧でも、科学的に正しい印象を受ける
  • 限定表現
    「これは今のあなたにだけ必要なメッセージです」
    当てはめたくなり、内容を疑いにくくなる

「誰が・何を根拠に」導いた結論かを確認し、再現性(同条件で同結果)があるかを基準に読むと騙されにくくなります。


バーナム効果が起こる仕組み#4
情報の固定(確証バイアス)

情報の固定(確証バイアス)とは、一度「当たっている」と感じた情報を優先的に集め、反対の事実や違和感を無意識に無視してしまう心理です

曖昧な内容でも、自分の経験に合う部分を見つけると納得が生まれ、合わない点は「今回は例外」として処理されやすくなります。

さらに「理解できた」「腑に落ちた」という感覚が加わると、その印象が事実のように固定され、検証をしなくなります。この積み重ねが、バーナム効果の強い的中感を作り出します

確証バイアスの具体例
  • しっくり感で確信
    読んだ瞬間に「今の自分そのものだ」と感じ、内容の根拠や前提を確かめる前に正しいと信じてしまう
  • 当たりだけ拾う
    当てはまった一文は強く覚えている一方、違和感のあった部分は思い出さず、全体を当たったと評価する
  • 例外処理
    外れた内容があっても「今日はたまたま状況が違っただけ」と考え、診断自体は正しいと保つ
  • 意味づけの上書き
    結果を読んで気持ちが整理され、「腑に落ちた」感覚を理由に、内容の正確さを検証しなくなる

「当たった理由」を具体化し、外れた点も同じ重さで記録すると、納得だけで確信する癖を抑えやすくなります。

バーナム効果が起こる仕組み#5
受け手の状態

バーナム効果は、提示される情報の質だけでなく、受け手側の「心の状態」によっても強まり方が大きく変わります

特に、人は不安や孤独を感じている時、無意識に「自分を導いてくれる正解」や「理解者」を切望します。この「答えが欲しい」という心理的飢餓状態が、情報の不透明さを無視させ、都合の良い解釈を加速させてしまうのです。

バーナム効果にかかりやすい心理状態
  • 強い不安や悩みがあるとき
    現状を打破したい焦りから、わずかな共通点でも「救いの言葉」として過剰に信じ込んでしまう
  • 承認欲求が高まっているとき
    「誰かに理解されたい」「本当の自分を評価してほしい」という願いが、曖昧な褒め言葉を特別な理解だと誤認させる
  • 自己肯定感が低下しているとき
    自分自身に自信がないため、外部(診断や権威)から与えられる「客観的に見える評価」を鵜呑みにしやすくなる
  • 人生の転換期にいるとき
    転職、失恋、引越しなど、未来が不透明な時は、指針となる情報を無意識に探し、自己関連づけが強まる

心が揺れている時ほど、情報は「事実」ではなく「自分が欲しがっている投影」かもしれないと疑う視点を持ちましょう。

バーナム効果を活用した具体例

例としては、占いがフォーカスされがちなバーナム効果ですが、商談や広告宣伝の領域で応用できるといわれています。

バーナム効果の具体例#1
記事の導入文

記事の導入文で、多くの方に当てはまるような悩みを「○○という悩みがありませんか?」と聞くことで、相手の興味や関心を引きやすいといわれています。

特に、バーナム効果を高める条件である以下3点を抑えていくと効果的ですね。

  • 権威のある人に指摘されている
  • 前向きな内容で提示されている
  • 自分だけに当てはまるものと感じられる

例えば、①を活かす形で作ると「あなたのような□□な人には、○○という悩みが多いのですが、当てはまるのではないでしょうか。」などが効果的でしょう。

バーナム効果の具体例#2
広告のキャッチコピー

Webサイトやチラシで販促を行う際に、以下のような文言がよく使われます。

  • 毛穴が気になるあなたに
  • 最近肌がくすんできたあなたへ
  • ぽっこりお腹が気になりませんか?

このように広告のキャッチコピーでは、ターゲットを絞ったうえで刺さる文言がよく使われています。「バーナム効果」で自分ごととして捉えさせることで、強く反応させる手法ですね。

余談ですが、自分ごとに捉えられないと反応しない状況(傍観者効果)を避けることにも繋がりますね。

認知機能(MBTI)でみるバーナム効果の影響度

認知機能ベースで見ると、Fi(内向的感情)が主機能として判断基準に置かれるタイプは、バーナム効果に最もかかりやすい傾向にあります。

バーナム効果とは、誰にでも当てはまりそうな曖昧な性格説明や評価を、「自分に強く当てはまっている」と感じてしまう認知バイアスです。このバイアスの中核にあるのは、情報を「自分にとって意味があるかどうか」で即座に評価してしまうことです。そのため、Fi主機能が判断を主導する場合、このバイアスが構造的に発生しやすくなります。

Fi(内向的感情):自己関連性への即時反応

  • 判断基準が「自分としてしっくりくるか」「内的に納得できるか」に置かれる
  • 曖昧な表現でも、自分の経験や感情に結びつけて解釈しやすい
  • 「当たっている感じ」が事実性の代替になりやすい
Fi主機能のMBTIタイプ
  • INFP(仲介者)
    自己理解や内面描写に敏感なため、曖昧な性格記述を自己像に取り込みやすい
  • ISFP(冒険家)
    感覚的な納得感を重視し、検証前に「当てはまる」と判断しやすい

※あくまで判断プロセスの傾向差です。

意味づけによる補完(Ni的補強)

また、Ni(内向的直観)が関与する場合、バーナム効果が「意味のある自己像」として補強されることがあります。

Ni(内向的直観):曖昧情報の意味化

  • 判断基準が「これは自分の本質を示しているか」に置かれる
  • 抽象的な表現から、一貫した自己像や物語を構築しやすい
  • 曖昧さを検証せず、象徴的理解で完結しやすい

特に、Fi主機能タイプが占い・診断・性格分析などに触れる場面では、自己関連化(Fi)+意味づけ(Ni)が同時に働き、バーナム効果が強化されやすくなります。

バーナム効果の影響を受けにくいMBTIタイプ

逆に、バーナム効果にかかりにくいのは、判断基準がTi(内向的思考)やTe(外向的思考)に固定されているタイプです。

  • Ti(内向的思考):定義の曖昧さや適用範囲を検証する
  • Te(外向的思考):実証性や再現性を基準に評価する

これらが主機能となっている場合、「当てはまる感じ」よりも「誰にでも当てはまるか」「検証可能か」を先に確認しやすく、バーナム効果に陥りにくい傾向があります。

Ti/Te主機能のMBTIタイプ
  • INTP(論理学者)※Ti主機能
    表現の抽象度や論理構造を確認し、自己当てはめを行いにくい
  • ISTP(巨匠)※Ti主機能
    実用性や具体性を基準にし、曖昧な説明を採用しにくい
  • ENTJ(指揮官)※Te主機能
    成果や行動データを優先し、感覚的納得を判断基準にしにくい
  • ESTJ(幹部)※Te主機能
    外部基準や実績を重視し、抽象的自己評価に引きずられにくい

誤解しやすい点なので補足すると、バーナム効果は「信じやすい性格だから起きる」のではありません。判断基準が“内的納得感”に置き換わった瞬間に発生します

また、Ti/Teタイプでも、検証コストを省略するとバーナム効果は起きます。判断基準が何であれ、「当たっている気がする」で処理した時点で、このバイアスは発生します。

バーナム効果の影響度診断

占いや性格診断を読んで「妙に当たっている」と感じた経験はありませんか?その感覚は、あなたの判断力ではなく、誰でも陥りやすい心理の働きかもしれません。

以下のチェックで、バーナム効果の影響をどの程度受けやすいかを確認してみましょう。

バーナム効果の影響度診断(10問)

次の質問に 「はい=1点」「いいえ=0点」 で答えてください。

  • 占いや診断を読んで「今の自分にぴったり」と感じることが多い
  • 内容が少し曖昧でも、当てはまる場面を自分で見つけて納得できる
  • 「外向的だが内向的」など両面提示の表現に、強く心当たりを感じやすい
  • 良いことを書かれると、多少根拠が薄くても信じたくなる
  • 当たった部分は覚えているが、外れた部分はあまり気にしない
  • 「あなたの場合は特に」「あなた専用」と言われると信頼度が上がる
  • MBTIを見て「当てはまっている」と感じることが多い
  • 専門家監修・データ分析など「権威性」があると内容を疑いにくい
  • 診断結果を読むと、自分の行動や選択の理由づけに使うことがある
  • 不安や迷いが強い時ほど、占い・診断を頼りたくなる
バーナム効果の影響度診断(10問)
  • 0〜3点:安心
    バーナム効果の影響は小さめです。占いや診断を参考程度に捉え、曖昧な表現や褒め言葉も冷静に見極められています。情報との距離感が適切な状態です。
  • 4〜7点:注意
    内容によっては「当たっている」と感じやすい傾向があります。両面提示やポジティブ表現に引っ張られやすいため、具体性や根拠を意識すると影響を抑えられます。
  • 7点以上:要注意
    曖昧な診断でも強く納得しやすい状態です。権威や個別感に弱く、当たった部分だけを記憶しがちです。重要な判断前は必ず検証する意識が必要です。

点数が高くても、判断力が低いわけではありません。迷いや不安がある時ほど影響を受けやすくなるだけです。具体性や根拠を確認する意識を持てば、バーナム効果は十分にコントロールできます。

バーナム効果のよくある手口と見抜き方

占いや性格診断が「当たっている」と感じたときこそ、冷静に仕組みを見直すことが大切です。バーナム効果は、曖昧な表現や話し方によって、誰にでも当てはまる内容を「自分だけの結果」だと錯覚させます。

ここでは、巧妙なよくある手口を知り、当たった感覚に流されないための見抜き方を整理します。

バーナム効果の見抜き方
  • コールドリーディング
    会話中の反応や表情を手掛かりに「当てた」ように見せる技術
  • 「当たり」だけ記憶し、「外れ」を捨てる構造
    「当たった部分」だけを強く記憶し、外れた情報は軽視しがち
  • よくある手口
    質問の投げ方/曖昧語/共通不安の提示 など


バーナム効果の手口と見抜き方#1
コールドリーディング

コールドリーディングは、最初から相手の情報を知っているわけではなく、会話中の反応や表情、相づちを手がかりに内容を微調整し、「当てた」ように見せる技術です

曖昧で広く当てはまる言葉を投げ、相手が少しでも反応を示した部分だけを深掘りするため、的中率が高く感じられます。外れた場合も話題を変えやすく、当たった印象だけが強く残るため、バーナム効果と組み合わさると納得感が一気に高まります

コールドリーディングのテクニック
  • 反応拾い
    相づちや表情の変化を手がかりに、相手が関心を示した話題だけを広げていく手法です。
    トーク例:「人間関係で疲れやすいですよね?」(利用者が少しうなずく)「やはり。特に近しい人との距離感に悩みやすい傾向がありますね」
  • 広く投げる
    最初に誰にでも当てはまりやすい内容を提示し、心当たりを感じさせる入り口を作ります。
    トーク例:「あなたは周囲に気を遣いすぎて、無理をしてしまうことが多いタイプですね」
  • 当たりを強調
    少しでも反応があった部分だけを深掘りし、「当てた」印象を強く残します。
    トーク例:「今、反応されましたよね。そこが一番重要で、まさにあなたの核心部分です」
  • 外れは流す
    反応が薄い内容は触れずに話題を変え、外れた事実を意識させないようにします。
    トーク例:「あ、それは今は違うかもしれませんね。では次に、仕事面を見てみましょう」

話の内容そのものより、あなたの表情や相づちに合わせて、相手が話す内容を微妙に変えていないかを観察しましょう。「当たった」感覚よりも、相手の観察力に注目するのがコツです。

バーナム効果の手口と見抜き方#2
当たり」だけ記憶し、「外れ」を捨てる構造

人は判断結果を振り返る際、印象に残りやすい「当たった部分」だけを強く記憶し、外れた情報は忘れたり軽視したりしがちです

占いや診断では、数ある文章の中で少しでも心当たりがある一文があると、それを全体評価の根拠にしてしまいます。

一方、当てはまらない内容は「今回は違っただけ」「状況が特殊だった」と処理され、検証対象から外れます。この記憶の偏りが積み重なることで、「いつも当たる」という錯覚が作られます。

「当たりだけ記憶し、外れを捨てる構造」の具体例
  • 当たりを記憶
    当てはまった一文だけが強く印象に残り、「やはり当たる」と全体評価の根拠にしてしまいます。
    例:「“人に気を遣いすぎる”って書いてあって、そこが完全に当たってた。やっぱりこの診断すごい」
  • 外れを忘れる
    当てはまらなかった内容は印象が薄く、後から振り返られず記憶から抜け落ちます。
    例:「“リーダー気質”は違う気がしたけど、当たってる部分もあったし全体的には合ってると思う」
  • 例外処理
    外れた場合でも「今回は状況が違った」と理由づけし、診断そのものは否定しません。
    例:「今回は当てはまらないけど、環境が違うだけかもしれない。本質的には合ってるはず」
  • 全体評価の歪み
    一部の的中だけで全体を高く評価し、実際の当たり外れの割合を見誤ります。
    例:「10個中2つしか当たってないけど、核心を突かれたから、この占いは当たる」

「当たり」だけでなく、「外れ」も意識して記録に残しましょう。全ての項目をチェックし、客観的な的中率を計算し直すことで、「なんとなく当たっている」という感覚のズレに気づけます

バーナム効果の手口と見抜き方#3
よくある会話の手口

バーナム効果が効きやすい場面では、最初から断定せず、相手が自分で当てはめたくなる言い回しが多用されます。曖昧な質問や表現を投げることで、受け手は無意識に経験や感情を探し出し、「自分のことだ」と解釈します。

さらに、誰もが抱えやすい不安や悩みを提示すると、心当たりが生まれやすく、内容の正確さよりも納得感が優先されます。こうした手口が重なると、検証前に“当たっている”という印象が固定されます。

よくある会話の手口の例
  • 質問の投げ方
    「最近、人間関係で悩んでいませんか?」→多くの人が当てはめやすい
    トーク例:「最近、人間関係や仕事で、言いたいことを我慢している場面はありませんか?」
  • 曖昧語の使用
    「時々」「本当は」「今の流れ」→解釈の幅を広げる
    トーク例:「あなたはときどき自信を失いますが、本当は周囲から期待されている存在です。」
  • 共通不安の提示
    「将来への迷い」「評価されない不安」→心当たりを引き出す
    トーク例:「将来このままでいいのか、評価されていないのではと不安になる時期です。」
  • 回避可能な表現
    「当てはまらなければ無視してください」→外れを問題にさせない
    トーク例:「もしピンと来なければ、今は当てはまらないだけなので気にしなくて大丈夫です。」

質問や表現が具体的か、条件や期限が示されているかを確認しましょう。「誰にでも当てはまらないか?」を確認すると、手口に気づきやすくなります。

認知バイアスを緩和するポイント

認知バイアスの原因は「経験や直感からくる思い込み」にあるので、対処すれば、一定は軽減できます。※人間である以上、全てを防ぐのは不可能です。

認知バイアスを緩和するポイント
  • 認知バイアスへの理解を深める
  • 認知バイアス診断で思考の癖を知る
  • 批判的に考え、第三者の意見を取り入れる

認知バイアスを緩和するポイント①
認知バイアスへの理解を深める

まず、認知バイアスの存在を知らなければ、防ぎようがありません。あなたが人間である限り『なにかしらのバイアスが少なからず働いている』という認識を持つところから始めましょう。

例えば、データ分析からアクションを検討する場合においては、下記のポイントを意識して、合理的に読み解く必要があるので、注意をしたいところです。

  • 確証バイアス
    自身の仮説を支持する都合良い情報ばかり集めていないか
  • 生存バイアス
    サンプリング対象に失敗事例は含まれているか
  • サンプリングバイアス
    サンプル対象が特定の属性に偏っていないか
  • 錯誤相関
    データ同士の相関性から間違えた因果関係を見出していないか

ちなみに「自分は大丈夫」「今回のケースは大丈夫」と思うのであれば、それもバイアスです。(楽観バイアスや正常性バイアスなど)。

ソクラテスの哲学「無知の知」にあるように、理解したつもりにならず、謙虚に向き合い、今後の学びに繋げていきましょう。

認知バイアスを緩和するポイント②
認知バイアス診断で思考の癖を知る

次は、自身が「どういったバイアスを持ちやすいのか」という思考の癖を知ることをおすすめします。簡易的なものであれば、無料アプリの「ミイダス」で診断可能です。

▼ミイダスで診断してみよう

引用:バイアス診断ゲーム(ミイダス)

ミイダスはもともと、転職市場価値を診断できるアプリですが、「バイアス診断ゲーム」をはじめとした心理学系の診断がいくつかあります。数分の診断で結果がわかるので、興味があれば試してみてください。

認知バイアスを緩和するポイント③
批判的に考え、第三者の意見を取り入れる

認知バイアスに陥るのを防ぐために「なにごとも疑ってかかる」「自分と異なる意見を取り入れる」ことが重要です。 例えば以下のようにですね。

  • 何が事実で、何が解釈か
  • 別の観点から考えると、解釈は変わるか
  • どのような反対意見があるか

このように、さまざまな角度から複眼的にとらえることができれば、認知バイアスに陥りにくくはなります。いわゆるクリティカルシンキング(批判的思考)ですね。

第三者の意見を取り入れるのもおすすめです。利害関係がなく、都合が悪いことも率直に伝えてくれる相手にしましょう。自身と違った境遇・価値観を持つ方であればあるほど、視野が広がります。


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内容の正確性および最新性の確保には細心の注意を払っておりますが、記事の内容に誤り(情報が古い等)があった場合はこちらからご共有いただけると幸いです。

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