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障害者雇用の義務は何人から?2026年7月以降の対象企業も解説

障害者雇用の義務は、民間企業では2026年6月までは常用労働者40.0人以上、2026年7月以降は37.5人以上が対象の目安です

ただし、この人数は単純な在籍人数ではなく、制度上の常用労働者数で確認します。週20時間以上30時間未満の短時間労働者は原則0.5人で集計するため、40人未満でも2026年7月以降の対象範囲に入る場合があります。

この記事では、企業の人事・現場責任者向けに、対象人数の数え方、雇用義務人数の計算、障害者雇用状況報告・納付金との違いを、出典付きで整理します。

この記事の結論
  • 2026年6月まで、民間企業の対象企業の目安は常用労働者40.0人以上
  • 2026年7月以降は、法定雇用率の引き上げにより37.5人以上へ広がる
  • 対象判定は、単純な在籍人数ではなく制度上の常用労働者数で確認する
  • 雇用義務、6月1日報告、納付金制度は基準が違うため、分けて確認する
目次
編集 セオリーズ編集部

本記事は、有料職業紹介事業許可(13-ユ-317587)を取得しているセオリーズ株式会社の編集部が、各社の公式情報・求人情報・公的資料等を確認したうえで作成しています。

障害者雇用の義務は何人からか

民間企業では、2026年6月までは40.0人以上、2026年7月以降は37.5人以上が対象企業の目安です。この人数は単純な在籍人数ではなく、制度上の常用労働者数で確認します。

特に、週20時間以上30時間未満の短時間労働者は原則0.5人として集計するため、正社員数だけで対象外と判断しないことが大切です。

対象判定で確認すること
  • 2026年6月まで
    民間企業の法定雇用率は2.5%、対象企業の目安は40.0人以上
  • 2026年7月以降
    法定雇用率は2.7%、対象企業の目安は37.5人以上へ広がる
  • 常用労働者数
    週30時間以上は1人、週20時間以上30時間未満は原則0.5人で集計する
  • 分けて確認する手続き
    雇用義務、障害者雇用状況報告、納付金制度は基準が異なる

出典:厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク「障害者の法定雇用率引上げと支援策の強化について」/愛知労働局「障害者を雇用する義務とは」/宮城労働局「障害者雇用率の達成と障害者雇用納付金制度

2026年7月で変わる対象範囲

2026年7月以降の大きな変更点は、民間企業の法定雇用率が2.5%から2.7%へ上がり、対象企業の目安が広がることです。

時期民間企業の法定雇用率対象企業の目安見方
2026年6月まで2.5%40.0人以上現行の人数表で対象判定する
2026年7月以降2.7%37.5人以上40人未満の企業も対象になり得る

変更点#1
40人未満でも対象に入る場合がある

2026年7月以降は、民間企業の対象企業の目安が40.0人以上から37.5人以上へ広がります。そのため、37.5人以上40.0人未満の企業は、新たに雇用義務の対象に入る可能性があります。

特に注意したいのは、正社員数だけで対象外と判断しないことです。週20時間以上30時間未満の短時間労働者は原則0.5人で集計するため、人数表を制度基準で作り直し、自社が対象範囲に入るかを早めに確認しておきましょう。

変更点#2
37.5人に近い企業は人数表と業務候補を先に整える

対象範囲が広がってから採用準備を始めると、求人票の作成、業務切り出し、配属先の調整、現場説明が後追いになりやすくなります。37.5人以上に近い企業ほど、引き上げ前から採用計画を動かしておく方が実務は安定します

具体的には、人数判定と並行して、任せる仕事、勤務時間、教育担当、面談体制、合理的配慮の相談範囲まで整理しておくことが大切です。採用人数だけでなく、入社後に受け入れられる状態まで準備すると進めやすくなります。

変更点#3
報告と納付金の基準を混同しない

雇用義務の対象判定、障害者雇用状況報告、納付金制度は、似ているようで確認する基準が異なります。対象企業に当てはまったからといって、すぐに納付金が発生するわけではありません

実務では、まず2026年7月以降の対象判定を確認し、次に6月1日時点の報告基準、さらに常用労働者100人超の事業主で関わる納付金制度を分けて整理します。

制度を一つにまとめて考えず、手続きごとに確認することが混乱防止につながります。

対象人数の数え方

対象判定では、給与計算用の在籍人数ではなく、制度上の常用労働者数で集計します。

週所定労働時間30時間以上の労働者を常用労働者数の基本とし、週20時間以上30時間未満の短時間労働者は原則0.5人で数えます

区分制度上の見方確認する資料
週30時間以上の労働者1人として数える雇用契約書、勤務実績、人事台帳
週20時間以上30時間未満の短時間労働者原則0.5人として数える所定労働時間、雇用見込み、勤務条件
週20時間未満の労働者常用労働者数の算定では原則として含めない短時間勤務の契約内容

たとえば、週30時間以上の労働者36人と、週20時間以上30時間未満の短時間労働者3人の企業では、算定上は36人+1.5人で37.5人になります。

このケースは、2026年6月までは40.0人未満ですが、2026年7月以降は対象企業の目安に入ります。

なお、障害のある労働者のカウントでは、重度判定や特定短時間労働者などの扱いが関わる場合があります。実雇用率の算定では、最新の案内やハローワークの確認もあわせて行いましょう。

出典:愛知労働局「障害者を雇用する義務とは」/宮城労働局「障害者雇用率の達成と障害者雇用納付金制度

雇用義務人数の計算方法

雇用義務人数は、算定基礎となる労働者数に法定雇用率を掛けて確認します。2026年6月までは2.5%、2026年7月以降は2.7%で試算し、1人未満の端数は制度上の扱いを確認したうえで管理します。

確認フロー
  • 週30時間以上の労働者を洗い出す
  • 週20時間以上30時間未満の短時間労働者を0.5人で集計する
  • 2026年6月までの2.5%で、雇用義務人数と不足人数を試算する
  • 2026年7月以降の2.7%でも同様に試算し、ギャップを並べて見る
  • 採用、配属、定着支援の期限を月次で置く

計算#1
正社員数だけで判断しない

雇用率制度では、正社員、契約社員、パートなどの呼び名ではなく、所定労働時間と雇用見込みを見ます。

人事台帳、勤怠、雇用契約書の数字がずれる場合は、制度確認用の人数表を別に作っておくと、毎年の判定が安定します

計算#2
短時間労働者の比率を見る

パートやアルバイトが多い企業では、0.5人カウントの積み上がりで対象範囲に入ることがあります。店舗、工場、事業所ごとの集計で止めず、企業全体(同一の事業主単位)で人数を見直します。

計算#3
除外率がある業種は算定基礎を確認する

一部の業種では、業務の性質を理由とした除外率の経過措置があります。該当業種では、算定基礎となる労働者数や不足人数の見方が変わる場合があるため、最新の案内で適用率を確認します。

ただし、除外率の対象業種や計算方法は別記事で詳しく整理する方が分かりやすいため、ここでは「該当する場合は計算が変わる」と押さえておきましょう。

除外率が関係する業種の例

除外率が関係する業種には、たとえば以下のような業種があります。

  • 建設・製造・運輸系:
    建設業、鉄鋼業、道路貨物運送業、郵便業、鉄道業、林業、警備業
  • 医療・福祉系:
    医療業、児童福祉事業
  • 教育・保育系:
    高等教育機関、小学校、幼稚園

ただし、業種ごとの除外率は2025年4月に引き下げられているため、古い表を使わず、最新の案内で確認することが大切です。

雇用義務・報告・納付金の違い

障害者雇用では、対象企業になった後に見る手続きが複数あります。それぞれ確認する基準が違うので、社内で担当部署を分けて運用すると整理しやすくなります。

項目主な対象実務で確認すること
法定雇用率上の雇用義務民間企業は2026年6月まで常用労働者40.0人以上、2026年7月以降37.5人以上対象判定、不足人数、採用計画、配属先
障害者雇用状況報告毎年6月1日時点で報告対象となる事業主6月1日現在の雇用状況、報告書、提出期限
障害者雇用納付金常時雇用している労働者数が100人を超え、法定雇用率を満たしていない事業主不足人数、申告申請、納付額
障害者職業生活相談員障害のある労働者を5人以上雇用する事業所相談担当者の選任、相談体制、届出

障害者雇用状況報告は、毎年6月1日現在の雇用状況をハローワークへ報告する手続きです。納付金制度は、常用労働者100人超の事業主で、法定雇用率を満たしていない場合に関係する別制度です。

出典:千葉労働局「障害者の雇用関係」/JEED「障害者雇用納付金制度 Q&A

具体例で見る対象判定

対象判定では、現在の人数と2026年7月以降の基準を並べて見ると、自社がいつから雇用義務の対象に入るかを判断しやすくなります。

ここでは、40人未満でも対象に入るケース、短時間労働者の0.5人カウントで37.5人に達するケース、100人超で納付金制度も確認するケースを整理します。

このパートで見る3つのケース
  • 39人の会社
    2026年7月以降、対象企業に入るかを確認する
  • 36人+短時間労働者3人の会社
    0.5人カウントを含めて37.5人に達するかを確認する
  • 105人で未達成の会社
    雇用義務と納付金制度を分けて確認する

具体例#1
週30時間以上の労働者が39人の会社

週30時間以上の労働者が39人の会社は、2026年6月までは40.0人未満のため、法定雇用率上の対象外として扱われるケースがあります。

しかし、2026年7月以降は対象企業の目安が37.5人以上へ広がるため、39人の会社も雇用義務の対象に入ります。まずは、常用労働者数、雇用契約、所定労働時間を確認し、7月以降の基準で人数表を作り直しましょう。

このケースでは、単に「39人だから対象になる」と見るだけでなく、今後の採用や退職で人数が変わる可能性も確認します。対象範囲に入る見込みがある企業は、人数表の更新とあわせて、任せられる業務や配属候補も早めに整理しておくと安心です。

具体例#2
36人と短時間労働者3人の会社

週30時間以上の労働者が36人、週20時間以上30時間未満の短時間労働者が3人いる会社を想定します。

短時間労働者を原則0.5人で数えると、36人に1.5人を足して37.5人になります。単純な在籍人数だけで「40人未満だから対象外」と判断せず、制度上の常用労働者数で確認することが大切です

このケースでは、短時間労働者の所定労働時間、雇用見込み、契約内容を整理します。今後さらに短時間勤務者が増える場合は、早めに雇用率管理の対象として、人数表や業務候補を整理しておきましょう。

具体例#3
常用労働者105人で未達成の会社

常用労働者105人の会社は、法定雇用率制度の対象です。さらに常用労働者数が100人を超えるため、法定雇用率を満たしていない場合は、障害者雇用納付金制度も確認します。

この場合、まずは雇用義務の対象判定と、納付金制度の対象判定を分けて整理することが大切です。対象企業に入ったからといって、すぐに納付金が発生するわけではありませんが、100人を超える企業では、未達成時の申告申請や納付額の確認が必要になる場合があります。

ここでは、納付金の詳しい計算や申告方法まで深掘りせず、100人超で未達成の場合は、雇用義務とは別に納付金制度も確認すると押さえておきましょう。

障害者雇用納付金の対象企業や金額、申告申請の考え方を詳しく確認したい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

対象になった企業の準備

対象企業になったら、人数を満たす採用だけでなく、入社後に働き続けられる体制を同時に整えます。

準備項目確認すること次の動き
人数表週30時間以上、短時間労働者、障害のある労働者を分ける月次で更新する表を作る
職務設計任せる仕事、必要スキル、配慮事項を分ける業務切り出しと求人票を整える
現場説明共有範囲、相談先、支援機関連携を決める受け入れ前説明と面談日を設定する
報告・申告6月1日報告、100人超の場合の納付金制度を分ける提出期限と担当部署を決める

準備#1
制度用の人数表を作る

給与計算用の人数表と、障害者雇用率制度で使う人数表は一致しないことがあります。所定労働時間、雇用見込み、入退社日、休職、出向の扱いを確認できるように、制度確認用の人数表を別に作ります。

特に、週30時間以上の労働者、週20時間以上30時間未満の短時間労働者、障害のある労働者のカウントを分けておくと、6月1日報告や2026年7月以降の対象判定にも流用しやすくなります。月次で更新する担当者も決めておきましょう。

準備#2
採用人数だけで終わらせない

対象企業になった後は、不足人数を確認して求人を出すだけでなく、任せる業務、必要なスキル、勤務時間、配属候補、相談先を整理します。人数合わせだけで進めると、入社後に業務内容や配慮の調整が追いつかなくなる場合があります

求人票を作る前に、現場で切り出せる業務、教育担当、初回面談の時期、合理的配慮の相談範囲を決めておくと、採用後のミスマッチを防ぎやすくなります。

雇用義務への対応は、採用と受け入れ体制をセットで考えることが大切です。

準備#3
ハローワークや支援機関に相談する

初めて対象企業になる場合は、管轄のハローワークや地域の支援機関へ早めに相談すると、確認すべき論点を整理しやすくなります。制度上の対象判定、求人票の作り方、職務の切り出し、採用後の定着支援は、分けて相談するのが基本です

相談時には、人数表、雇用契約、勤務時間、職務一覧、求人票案、配属予定部署の状況を持参すると、助言が具体的になりやすくなります。

社内だけで判断しにくい場合は、採用前の段階で外部機関につなげておきましょう。

関連して確認したい記事

雇用義務の対象に入るかを確認したあとは、法定雇用率の考え方、2026年7月以降の変更点、納付金制度、6月1日報告の違いも分けて整理しておくと安心です。

対象企業に入っても、納付金や報告の基準はそれぞれ異なります。関連する制度や手続きについて詳しく確認したい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

障害者雇用の義務人数でよくある質問

障害者雇用の義務は何人から発生しますか?

民間企業では、2026年6月までは常用労働者40.0人以上、2026年7月以降は37.5人以上が対象の目安です。

単純な在籍人数ではなく、制度上の常用労働者数で確認します。

40人未満なら対応しなくてよいですか?

2026年7月以降は、対象企業の目安が37.5人以上へ広がります。

37.5人以上40.0人未満の企業は、対象範囲に入る可能性があるため、人数表を確認しておきましょう。

パートやアルバイトも人数に入りますか?

雇用契約上の呼び名ではなく、所定労働時間と雇用見込みで判断します。

週20時間以上30時間未満の短時間労働者は、原則0.5人として常用労働者数に含めます。

対象企業になると納付金も発生しますか?

対象企業になることと、納付金制度の対象になることは別です。

納付金制度は、常用労働者数が100人を超え、法定雇用率を満たしていない事業主で確認します。

障害者雇用状況報告とは何が違いますか?

雇用義務は、法定雇用率に基づいて障害のある労働者を雇用する義務です。

障害者雇用状況報告は、毎年6月1日現在の雇用状況をハローワークへ報告する手続きです。

まとめ

障害者雇用の義務は、民間企業では2026年6月までは常用労働者40.0人以上、2026年7月以降は37.5人以上が対象の目安です。

対象判定では、単純な在籍人数ではなく、週所定労働時間や雇用見込みを踏まえた制度上の常用労働者数で確認します

特に、週20時間以上30時間未満の短時間労働者は原則0.5人で集計するため、40人未満の企業でも対象範囲に入る場合があります。

対象判定でまず確認すること
  • 人数基準
    2026年6月までは40.0人以上、2026年7月以降は37.5人以上
  • 人数の数え方
    週30時間以上は1人、週20時間以上30時間未満は原則0.5人で確認する
  • 手続きの違い
    雇用義務、6月1日報告、納付金制度は分けて管理する
  • 社内準備
    人数表、業務候補、相談先、担当部署を早めに整理する

2026年7月以降の対象判定や採用準備を相談したい方は、採用相談フォーム、または資料請求からお問い合わせください。


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