- 結論|手帳なしでは応募できない
障害者手帳がないと、障害者雇用枠で働くことはできません。取得しておきましょう。 - 取得予定なら先に相談だけしても問題ない
手帳を申請する予定があるなら、先に情報収集だけしても問題ありません。LITALICO仕事ナビやかべなし求人ナビあたりは求人件数も多いので情報収集に便利です。 - 就労移行支援なら自治体次第で利用できる
就労移行支援サービスなら、障害者手帳を取得する前でも、医師の診断があれば受給者証を取得できることがあります。(自治体次第)
本記事は、有料職業紹介事業許可(13-ユ-317587)を取得しているセオリーズ株式会社の編集部が、各社の公式情報・求人情報・公的資料等を確認したうえで作成しています。
障害者雇用は手帳なしでは利用できない
2026年5月現在、障害者雇用は手帳なしでは利用できません。
なぜなら、障害者雇用は企業側が「障害者の法定雇用率」を満たす目的で作った採用枠ですが、障害者手帳がないと、障害者雇用として算定されないからです。(参考:事業主の方へ(厚生労働省))
・障害者雇用枠は法定雇用率を満たすための枠
・手帳がないと障害者雇用として算定されない
・算定されないから採用しない/できない
法定雇用率とは
法定雇用率とは、企業の従業員数に応じて、一定割合以上の障害者雇用を義務付けた制度のことです。基準を満たさない場合、納付金(罰則)が発生します。(厚生労働省)
2026年4月現在、法定雇用率は2.5%なので、従業員40人に対して1人以上の障害者雇用が必要です。今後も段階的に引き上げが予定されています。
- 1988年4月:1.6%
- 1998年7月:1.8%
- 2013年4月:2.0%
- 2018年4月:2.2%
- 2021年3月:2.3%
- 2024年4月:2.5%
- 2026年7月:2.7%(予定)
就職するために取れるこれからの選択肢
現時点で障害者手帳を保有していないあなたが、働くことに向けて取れる選択肢は下記の通りです。
就職に向けた選択肢①
手帳を取得して障害者雇用を受ける
障害者手帳があると障害者雇用に応募できるようになります。もし、日常生活や労働に「障害」があるなら申請をおすすめします。
- 理由1. 手帳取得にデメリットはない
- 理由2. 障害者雇用のほうが継続率が高い
理由1. 手帳取得にデメリットはない
手帳を取得するメリットは大きい一方で、デメリットはほとんどありません。取得は早めを推奨します。
- メリット
- 障害者雇用に応募できる
- 各種割引・助成が受けられる
- 税制優遇がある
- 施設優先利用などの恩恵
- デメリット
- 手続きに数時間かかる
- 心理的抵抗
- 保険加入時に制約の可能性
障害者手帳の発行までの目安は、身体・療育で約1ヶ月、精神で約2ヶ月です。(厚労省)
理由2. 障害者雇用のほうが継続率が高い
障害者雇用は一般雇用と比べて、1年後の継続率が約1.4〜2.3倍です。
| 求人種別 | 3ヶ月後 | 1年後 |
|---|---|---|
| 障害者雇用 | 86.9% | 70.4% |
| 一般雇用(オープン) | 69.3% | 49.9% |
| 一般雇用(クローズ) | 52.2% | 30.8% |
特にクローズ就労は継続率が低く、非推奨です。
手帳取得後はエージェントに相談
障害のある方向け
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就職に向けた選択肢②
手帳なしで一般雇用
手帳がない場合は一般雇用での就職になります。
| 区分 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 障害者雇用 | 配慮あり/継続しやすい | 求人少/賃金低め |
| 一般雇用 | 求人多/賃金高め | 配慮なし/継続しにくい |
一般雇用の2パターン
- オープン就労(開示)
- クローズ就労(非開示)
基本はオープン就労推奨です。継続率が高いためです。
就職に向けた選択肢③
就労移行支援を利用する
就職に不安がある場合は、就労移行支援で訓練してから就職する選択も合理的です。
- 向いている人
- すぐ就職が難しい
- 体調が不安定
- スキル不足
- 向いていない人
- すぐ就職可能
- 通所が難しい
迷った場合は、ウェルビーやココルポートなどの大手事業所で相談するのが効率的です。
手帳なしでも使える障害福祉サービス
障害者手帳の発行には通常1〜2か月ほどかかるため、その間に利用できる手帳なしでも使える障害福祉サービスを紹介します。
利用するときには、障害福祉サービス受給資格(通称:受給者証)を取得する必要があり、医師の診断書などが必要になります。なお、障害者手帳がなくても利用可能です。
この「受給者証」を発行するには、現在、病気や障害によって就労が難しい状態であることを証明する必要があります。障害者手帳がない場合は、下記いずれかが必要になります。
- 医師の診断書
- 自立支援医療受給者証
①自立訓練
自立訓練とは、障害のある方の自立を目的に、身体機能または生活能力の維持・向上に向けた訓練を受けられる福祉サービスです。
たとえば、「食事」や「お金」といった生活系プログラムから、「ストレス対処」や「生活リズム」といった体調管理プログラムまで、幅広い支援があります。
- 生活系プログラム
- 金銭管理
- 身だしなみ
- 食事、洗濯、掃除など
- 地域生活のマナー など
- 体調管理系プログラム
- ストレス対処
- 生活リズムの整え方
- アンガーマネジメント
- レクリエーション系プログラム
- グループミーティング
- 音楽、調理
- 行事、イベント、ゲームなど
自治体によっては在宅訓練を受けられる場合もあるため、外出することが体力的にも精神的にも不安という方にも向いています。
②就労移行支援
就労移行支援とは、民間企業での就職を目指す障害者の方向けに、就労準備やスキルアップ、職探しを支援してくれる福祉サービスです。
- 就労準備
- 生活のリズムや体調管理
- 障害への自己理解を深める(重要!!)
- スキルアップ講座
- 基礎スキル(コミュニケーションなど)
- 専門スキル(職業ごとの実践的訓練)
- 就職活動の支援
- 書類作成や面接練習
- 障がい者向け求人の紹介
就労移行支援は、事業所ごとに得意としている障害や、訓練できる職種が異なります。利用前に、どのような支援を受けられるかを詳しく確認しておきましょう。
③就労継続支援
就労継続支援とは、民間企業などで働くことが難しい場合に、障害や体調にあわせて無理なく、就労訓練や仕事を行える福祉サービスです。
主に下記の2種類があります。
- A型事業所
雇用契約を結び、最低賃金以上の給与がある
例:データ入力、飲食店ホール、パッキングなど - B型事業所
雇用契約は結ばず、軽作業の就労訓練をする
例:刺繍、部品加工、農作業、クリーニングなど
違いを簡単に整理すると、下記の通りです。
| 主な違い | A型事業所 | B型事業所 |
|---|---|---|
| 雇用契約 | 結ぶ | 結ばない |
| 報酬 | 最低賃金以上の給与 | 進捗に応じた工賃がある |
| 平均金額 (2024年) | 月給91,451円 (週20時間換算の時給目安1,063円) | 月給24,141円 (週20時間換算の時給目安281円) |
| 職種の例 | データ入力、飲食店ホール、パッキングなど | 刺繍、部品加工、農作業、クリーニングなど |
出典:厚生労働省「平均工賃(賃金)月額の実績について」
実際の訓練内容や仕事の内容は事業所によって異なるため、事前に確認しておきましょう。



